follow me > radispa

radispa.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2016年 11月 26日

革命の日

c0057602_04185511.jpg

母は女の子が欲しかった。らしい。

本人から何度となく聞いたので間違いはないだろう。

しかし身体的な事情もあって、弟を生んでほどなくして子供を持つことを諦めざるを得なかったようだ。

彼女はこちらの気持ちなどあまり考えずにその辺の事情をホリエが幼い頃から話して聞かせた。

まるでそうすればホリエ兄弟が姉妹になると思っているかのようだった。

まだ学校にも通っていない幼い兄弟に女の子のようなボートネックにフレンチスリーブのショートパンツアンサンブルをわざわざ大阪や東京まで出向いて買い求めお揃いで着せたりしていた。

そのせいか今もジェンダーレスなファッションには抵抗がない。

そんな「着せ替え人形」は思春期の頃には立派に「母親好みの服を選ぶ息子」になっていた。

ただ、それは別にイヤイヤなわけではなく自然にそうしている気がしていた。

それがテイのいい洗脳であると言われればそうであるかもしれないが。

服を選ぶのは必ず母と一緒に。母が手作りしたものは文句ひとつ言わず着て喜んで見せた。今思えば完全にマザコンだ。

そんなホリエ青年が唯一「注文」を出したのがいわゆるフィッシャーマンズセーター。

確かポール・ニューマンだったかが映画かなにかの劇中で着ていたセーターを見て欲しかったように憶えている。

それを告げると母は嬉々として毛糸を買い込んできて編み始めた。ただ、母が買ってきた毛糸はベージュというかクリーム色のような優しい色だった。あわてて「欲しいのはグレーだ」と伝えたが、買ってしまったしあんたには白の方が似合う、と言われ諦めてしまった。

そしてそれは出来上がったのだが、母が編み上げたのは大きな縄編み模様が入ったいわゆるアランセーター。ホリエが期待していたのはどちらかというと写真のようなフィッシャーマンズセーターでも首回りの詰まった模様の小さなガーンジーセーターと呼ばれるものだったのだ。

思えばトラッドが席巻していた母の世代の人間が白いアランセーターを思い浮かべるのは当然といえば当然だったのだが。


編んでいる経過を見ていれば途中で中断させることもできたのだろうが、以前も書いたように母は何かイヤなことがあると寝付くことができず夜っぴいて23晩で仕上げたりするほどだったのだ。


それまでならそれでも失望した顔ひとつ見せず喜んで着せて見せたのだろうが、その時ばかりは違った。

ここがこういう風に違う、と注文をつけ何度も編み直しを要求したのだ。

母もなぜ今まで文句ひとつ言わず自分の提示するものを着ていた息子が急にうるさく注文しだしたのか甚だ疑問だったことだろう。

もしかするとそれまでホリエ青年の奥底で燻っていた何かが火を吹いたのかもしれない。


そうして何度かの編み直しの後、ようやく着地点を見つけめでたく完成となった。


そのセーターはその後何年も、ヨレヨレになって変色するまで、ちょうど今頃の季節になるとタンスの引き出しに並べられた。

そして、そのことがあってから母が着るものにあまり干渉しなくなった。


今もこの季節になって大きな縄編み模様を見かけると思い出す。



# by radi-spa.horie | 2016-11-26 04:18 | Comments(0)
2016年 11月 22日

いらぬものとて

c0057602_22425504.jpg1年間ホリエ亭をやらせていただいたこともあり、何度も何度も「豆」を炊きました。
最初はうまくいかなかったりしたんですが、何度もやってるうちに「これ」という勘所がわかるようになりました。

特に色の濃い大きめの豆(紫花豆など)は炊くことの難しさもありますが「アク抜きの度合い」を見極めることの方が難しかったりします。
基本的にアクは水溶性なので豆の場合は「茹でこぼす」という作業を行うことでアクを抜くんですが、長時間加熱すると豆が割れたり煮崩れたりする元。
なので何度も茹でこぼして水を変え、少しづつアクを出していきます。
紫花豆などは5〜6回も茹でこぼします。
アクを抜けば抜くほど炊き上がりは「すっきりとした」「上品な」味に仕上がります。
ただ抜きすぎると素材の味があまりしない「調味料の味」になりがち。
そこで「アクを残す」作業が必要になってくるんですが、豆の保存状態や保存期間(要はヒネてるかどうか)によって残り具合が変わってきます。
その見極めが難しい。なのでできるだけ同じお店の同じ状態のもの(お店の人の判断ですが)を使うようにすることでずいぶんと安定しました。
それでも旅先の道の駅なんかで買ったものや頂いたものは茹でこぼすごとにかじってチェックしないと判断できません。

そんな邪魔者のように言ってきた「アク」ですが、年齢とともに「本当に必要ないのか?」と思うようになりました。

どんな食材を炊いても多少のアクは出ます。なんのイヤな味がしない野菜を炊いても白く泡だつようにアクが浮かびます。
植物性のアクというのは植物が渋み・苦味・エグ味などで草食動物から身を守るために持っているものだと言いますが、必ずしも人体に悪影響があるものばかりではありません。
もちろんほうれん草なんかに含まれるエグ味の元・シュウ酸などは腎臓に問題のある人にはある意味「毒」になるものです。
でもアクの多くは「生で」「大量に」「一度に」摂ると問題のあるものばかりで、健康な人が普通に食事で摂取するくらいの量ではなんら問題のあるものではないようです。

ごぼうのささがきってみなさんどうしてます?
まずはごぼうをたわしで洗って、包丁の背かなんかで皮をこそいで、削りながら酢水に落としてアクを抜く、というのが教科書なんかで見る方法。
でもああしちゃうと「ごぼうの土臭い味」がほとんどしなくなりませんか?
もちろんボイルだけでサラダなんかにして食べる分にはその方がいいのかもしれませんが、ごぼうの味そのものを楽しみたい時には頼りない気がするんです。
炊き込み御飯や柳川鍋、きんぴらにするにはもはや皮をも残したいくらいです、個人的には。

ことほど左様に(年齢とともに)アクを欲するようになってます。
ワインも日本酒も雑味が複雑な個性が強いものを求めるようになったのはそういうことなのかも。

そんな中、ホリエカレーを作っている時にも「アク」の問題は付いて回ってました。
トマトペーストや玉ねぎがメインで昆布と鶏ガラスープで炊き込むホリエカレーでも白い泡としてアクがかなり浮きます。
最初はそれをしつこく掬ってたんですが、知り合いのパキスタン人の「カレーはアクが出なくなるまで炊く」というひと言で考えが変わりました。
「アクが出なくなるまで」というのはアクをしっかり取ってということではなく、アクが炊くうちに溶け込んでなくなってしまうまでという意味。
そこまで炊くことで仕上がりの目安にしているらしいのです。
アクも味に必要なものだからと。
目からウロコでした。なかなかカレーの味に「厚み」が出なくて困っていたから。
そこで全くアクを掬わずに炊き続けてみました。するといつもの仕上がりの時間くらいにはほとんどアクが見えなくなったのです。
その味は今までのような「すっきりしすぎた」クリアなものではなく野菜やダシをストレートに感じられる芯のあるものになりました。
パキスタンの知恵恐るべし。

それ以来、いろんなものをアクを取らずに炊く実験を重ねてます。


# by radi-spa.horie | 2016-11-22 22:42 | 食べ物&嗜好品 | Comments(0)
2016年 11月 20日

1年

c0057602_16325624.jpg命日には少し早かったんですが、諸々の事情を鑑み父親の1周忌を済ませました。
昨年の今頃、何をしてたか色々考えながら。
そのあととんぼ返りだったのでバタバタで帰ってきてしまいましたが。
できれば命日にもう一度戻ってやろうと思います。


# by radi-spa.horie | 2016-11-20 16:19 | 日記 | Comments(0)
2016年 11月 18日

尊敬と思いやり

c0057602_12053440.jpg前々から気になってた、というか気に入らなかったこと。

YouTubeなんかをのぞくと「魚のさばき方」とか「お寿司の握り方」とか「〜のコツ」とか様々なHow toがアップされていて、それはそれは便利で「いっつもうまくいかないけどこんなコツがあったのか」と目からウロコだったりするんだけれど。

それはもちろん否定はしない。便利だし。ホリエ自身も時々参考にさせていただいている。

でも。
「やってみたら意外と簡単にできた。板前なんて大したことねぇな」
なんて風潮がどうにも気に入らない。
「坊主の真似してお経読んでみたらフツーに読めるじゃん。全然法事してやるよ」
ってのと同じだと思う。

それらに共通するのは対象となる行為への尊敬のなさとその行為の結果として生み出されるものを提供する相手への思いやりのなさ。
そういう「精神性の低さ」が苦手だ。

そういうのは幼い頃からのいわゆる「食育」が大事なんだと思う。
食材に対する理解や尊敬、調理に向き合う心の問題、食べてもらう相手に対する心持ち。
幼少時に「作ってる人の顔が見えない」ものを食べてばかりいるとそれらが不足しがちな気がする。
だからと言って大人になってからは身につかない、というわけではない。
自分にそれがない、ということを自覚する必要はあるけれど。

ちょっと器用な人間であれば「道具さえ揃えば」それなりのものを作ることができる。
ただ口にしたいのは「こんな状態のものを食べてもらいたい」という気持ちで作られた結晶であって「コツ」ではない。
特に食に興味がない人は調理するってことをナメてる傾向が見られる。
というかその技術を身につけるために要した時間やその人の努力をナメてる。
そのせいでちょこちょこっと見聞きした「データ」を「技」だと思ってしまう。

「データ」で作られた料理は「食べ物」ではあるけれどそれ以上にはならない。
「心」で味が変わるわけではないかもしれない。
「心がこもった」ものを食べてそうじゃないものと区別がつくかと言われれば、難しいかもしれない。
でもホリエが欲しいのはそういう精神性で、それは自分が提供したいものでもある。
だから自分でも同じものを作るにしても精神的に雑にならないようにしている。
古い考え方なのかもしれないけれど、道具や材料に左右されたくないし、コツにばかり頼って調理の過程で手を抜きたくない。
料理の腕を見せたいわけじゃない。「こんなものを作れるんだ」と自慢したいわけでもない。
ただ食べた人が「おいしい」と言ってくれることだけを望んでいる。
だからホリエの作るものは「飾り気が無くて地味」だと言われるんです(笑)
でもそれでもいい。それが自分の料理だから。


# by radi-spa.horie | 2016-11-18 12:03 | 人間 | Comments(0)
2016年 11月 15日

過剰なプロフェッショナル

c0057602_10041373.jpg

どんな現場でもあることなんだけれど、「やりすぎててしんどい人」っていない?

やりすぎというか「職業オタク」になっちゃう人。

なんでも「がんばる」ことはそりゃもちろんいいことなんだけれどね、それは否定しないけれど、手段が目的になっちゃうとそれはもう「場の雰囲気が読めない」人以外のなにものでもないわけで。

がんばってる感を出さずに結果を残すのがプロフェッショナルなわけでね。

「オレッちこんなにやってるぜ・知ってるぜ」って前面に押し出されると「ハイハイ」ってちょっとゲンナリしちゃう。

そういうタイプの人って仕事だけじゃなくプライベートでもそういうの出してくるじゃない?

「こんなにがんばってる」とか「こんなすごい人と知り合い」とか「こんなに忙しい」とか。

あれしんどいんだよなぁ。

特にホリエ自身が「がんばる」とか自己主張とかが苦手な自堕落な人間だからかもしれないけれど。

いや、きっとそのせいなんだけど。

ゆるくいこうよ。表向きはさ。がんばるのは中身だけでいいよ。



# by radi-spa.horie | 2016-11-15 10:03 | 人間 | Comments(0)
2016年 11月 13日

マニア(告知含む・笑)

c0057602_17264538.jpg6月まで「カレー屋ホリエ亭」を週一でやらせてもらって面白いことが色々ありました。

その中でも「ホリエが作る特定の料理をものすごく喜んでくれる人たち」の存在が興味深かったなぁ。
女子で多かったのはキャロットラペ好き。
特段変わったレシピで作ってるわけじゃないし、毎回目分量でしかもその度アレンジが違うんだけどなぜかウケた。
ありがたいね。

一度、どうしてもいいニンジンが手に入らなくて作らなかったことがあったんだけれど
「なんで今日はラペないんですか?」と尋ねられたりした(笑)
ほんと、ありがたい。

あとは毎回お付けしてた冷たいポタージュかな。
それも毎回違う食材で違う味付けだったんだけれど、あるOLさんなんかは「辛いものが苦手なんでカレーは無理なんですけどスープだけって失礼かなと思ってカレーを食べてた」っておっしゃってて(笑)
そんな無理させるのも悪いからってことでハニーマスタードチキンサンドをレギュラーメニューにしたり。

なんか、こっちが何気なく作ってるものに限って「ハマる」人がいたりして、それは本当に面白かった。

今月、25日にホリエ亭が「昼呑み屋ホリエ亭(カレーもあるよ)」と題して限定復活します。
もちろんラペも(笑)
「カレー屋」じゃなくなった分、酒の肴増量の予感。
お時間あれば是非。


# by radi-spa.horie | 2016-11-13 13:53 | 人間 | Comments(2)
2016年 11月 10日

空の胃

c0057602_12132953.jpg


絶食2日目。
だいぶ体がこの状態に慣れてきた。

絶食と言っても水分はたっぷりと摂り、ラベイユのシラクーザの森のはちみつ(絶版になったようで今非常に不安)をひと舐めして最低限のカロリーと糖分と酵素を体には入れている。
カフェインと炭水化物を胃に入れないだけで毎日のように感じていた胃の不快感から完全に解放されつつある。

このまま調子に乗って続けると倒れると思うので様子を見て3日間を限界にし俗世に復帰する。

最初の食事、なんにしようかなぁ。

# by radi-spa.horie | 2016-11-10 11:35 | 日記 | Comments(0)
2016年 11月 07日

Inherited Tastes

c0057602_12301108.jpg
昔から父の作る食事が好きだった。
伊吹山の麓の田舎町の人だった父が作るものはいきおい塩味が強く、子供の舌にははっきりしたその味が心地よかったのかもしれない。

「ナウい奥様」を標榜していた感のある母親はレシピ本やなんかを参考に「おしゃれ」な食事を作ることが多くあったが、母親が臥せっている時や作りたがらない時は親父がキッチンに立っていた。
今考えれば、弟が生まれた時は母親が不在だったはずなので2〜3歳のホリエの食事は父が作っていたのだろう。
ホリエが中学生の頃からキッチンに立つことに抵抗がなかったのはそういう姿を見ていたこともあるのだ。

小学生の頃、夏休みなんかに早朝から仕事についていくとトラックの中で渡される弁当。
紫蘇漬けの真っ赤な梅干しがたっぷり入ったおにぎりや、味の付いていない白ご飯を砂糖と醤油で異常に甘辛く炊いた油揚げに詰めたお稲荷さん、これでもかと塩と青ネギを入れたしょっぱい卵焼き…。
小学生の胃袋には少々多めのそれらを夢中で食べた記憶が、父との夏休みの思い出。

分かりやすい味のものは自分なりの味付けで比較的容易に再現できる。
が、父が作っていたのはそれ以外にもあった。
職業として「鮎のあめだき」を炊いたり、ふなずしを漬けたり、鯉を調理したり、親戚の集まりでイノシシをバラしたり、様々な「プロの技」を持っていたのだ。

先日、請われて久しぶりに鮎を調理した際に「なんとなく」しかその調理方法を知らない自分に気づいて呆然とした。
小さい頃から何度となく調理過程を眺め、できたてを温かいうちに口にしていたホリエは軽々しい気持ちで引き受けたのだった。
魚をどう調理すればよいのかはもちろん知っている。
しかし、鮎という繊細な食材を自分が覚えているあの「あめだき」にするには父の技術が必要だったのだ。
四苦八苦しながらなんとか仕上げた「あめだき」は自分の記憶の中にあるものには程遠く、慎重に形の良いものを選んでなんとかテイを為して苦々しい思いで先方に渡した。


父が急に亡くなったので、今まで享受されるだけだったものの調理方法は「教えて」もらわず終いになってしまった。
あんなに形よく炊かれた鮎、塩梅の良いふなずしは永久に失われた。
自分の子供が成人した今、かつての父の気持ちがなんとなくわかるようになりこれから大人同士のコミュニケーションが持てる、という時に失った父親という存在はそういう意味でも大きかった。
世の中の人々に父の作ったそれらのものを食べてもらえなくなったのが返す返すも残念だ。

逆に、自分が作ったものを食べてもらえなくなったのも。
実は亡くなる数日前、膝を痛めた父を病院に連れていくために夜の予定を押して実家に帰っていた。
帰り際、男やもめにありがちなキッチンの有様を見て、手近にあった鶏肉で自分がよく作るハニーマスタードチキンを年寄りの口に合うように醤油の割合を多めにして仕込み「あとは明日にでもトースターで焼いて」と置いて戻った。
次の日、電話で話していると「あれ、美味かった」と感想をくれた父。
思えば自分が作ったものを食べてもらうことはあまりなかったなぁと反省して、これからは戻った時にできるだけ何か作って置いていこうと思った矢先。

味を伝えてもらうことも、自分の味を食べてもらうこともできなくなった。
教えて欲しい味も、食べて欲しい味もまだたくさんあったのだけれど。

人の人生において味は思い出であり資産であると思う。
食べさせてもらったり食べさせたり、ということで繋がっていく気がする。
そんなことを最近強く感じて、成人して食べるくらいは自分でなんとでもするようになった我が子にできるだけ自分が作ったものを食べさせる機会を増やそうと思った。
これで彼の中にホリエの味が刻まれていくことを願いつつ。


# by radi-spa.horie | 2016-11-07 12:31 | 食べ物&嗜好品 | Comments(2)
2016年 11月 05日

ショー・マスト・ゴー・オン

c0057602_16573832.jpgどうも寒くなると炊きおかずの汁をたっぷりめに作って、残り汁で別のものを炊く「自転車操業炊いたん」をやりがちではある。
ぶっちゃけ4〜5日は続けてしまうことがある。
もうそうなるとメニューの度に入る豚や鶏の出汁が混ざり合い、野菜の旨味が渾然一体になって「これ」と特定できない味わいになっていく。
その「雑味が育っていく」感じを楽しむのが(そして鍋を洗う手間をいかに省くかが)好きなのだ。
暑い時期には煮物を入れたままの鍋を放置すると半日で傷んでしまうのでできないので、寒くなってからならでは。
限界まで待つのだ。
どんどん複雑な味になっていき、最終的におじやでピリオドを打ちその「濃いダシ」を楽しむまで。


"Pleasure Seeker" by Naked Music

# by radi-spa.horie | 2016-11-05 16:57 | 食べ物&嗜好品 | Comments(0)
2016年 11月 03日

misjudgement

c0057602_11221840.jpg
最近ある人にね、「ぶっちゃけて言うとね」って告白されまして。
なんでもその御仁がおっしゃるには、その方のお知り合いのことをホリエが攻撃するようなツイートをしたとのこと。
だからホリエのツイートにはリツイートしたりリプライつけたりしないようにしたんだとか。
先方のことを訊いても、はて、そんな方の事を何か悪く言ったかしらん、と考えても全く思い当たらず。
その方の事について言及したことすらない。

よくよく確認すると、全く一般論でツイートしたことを件の御仁が「自分の大好きなあの人のことをホリエが悪く言ってる(ま、そのツイートも正確に言うと「悪く言ってる」わけじゃないんだけどね)」と誤解されたようで。
説明をしたんだけれどどうしても納得していただけなくてね。
ついにはウソつきだとお怒りになる。
ま、でも不愉快にさせてしまったのはこちらにも非があるので、若干納得いかないまま謝罪しまして。
お互いにフォローを外す、ということで決着しました。

実を言うとそんな誤解を受けたのは今回が初めてじゃなくて。
一般論で書いてることに対して「あらやだ、私のことかしら」とか「オレの知り合いのことじゃねぇか」と訝しむお人が今までにもおられたんですが。

そんなにね、ホリエが発言することなんて意味のあることじゃないし、役に立つことでもないし、ましてや人様を悪く言えるほどの人間じゃないのでね。
「悪く言ってる」と思えることも「ホリエの戯言」と無視していただいた方がいいですよ。
そんなことでね、お心を煩わせなくても。

無視してくださいね。
得意でしょ?みなさん。


"No Hay Igual" by Nelly Furtado

# by radi-spa.horie | 2016-11-03 10:40 | 人間 | Comments(0)
2016年 10月 30日

マイ・アニミズム

c0057602_12135391.jpg宗教観なんていうほどのことでもないんだけれど。

以前書いたように、駆け落ち同然でホリエが誕生した堀江家はホリエが幼い頃は露天の生簀の監視小屋みたいな掘っ建て小屋に住んでて。
でもまぁ、彦根よりもさらに田舎から出てきた青年だった父は家族のために必死で働いて。
ちょうどホリエが小学校へ上がる直前くらいだったかなぁ。
生簀が並ぶ敷地の中にようやく一軒家を建てるってことになってね。
当時の自宅から子供の足で歩いての2〜3分しか離れてないところ。

保育園が休みの日曜日はその新築現場も休みでね。
棟上げもまだ先の現場には見たこともないぐらいたくさんの材木が積み上げられていて。
スノコに乗せられた材木には大きなブルーシートがかけられていた。
「危ないから入ったらあかんで」なんて言われてても、そんなの聞くわけない(笑)
日曜ごとにそこへ行ってはブルーシートの中に潜り込んで、材木の山と山の間にできた大きなテントのような空間で長い間過ごしていたのを覚えている。
自分は「ナイショ」のつもりだったんだろうけど親はわかってたろうなぁ。

自分の背丈よりも高く積み上げられた木材が真新しい香りを放つ薄青い空間。
当時5〜6歳だったホリエ少年にとってある意味「聖域」だった。
母親の実家へ行っては仏壇の前で手を合わせるのが普通のことだったホリエ少年。
なんとなく敬虔な気持ちになったのも普通のことだったのかもしれない。
自宅から内緒で持ち出した牛乳瓶に近くのあぜ道で摘んできた野の花を生け、何もアイコンになるものがないのに手を合わせていた。
仏でも神でもなく、自分が感じた「何か」。
それは宗教と呼ぶにはあまりにプリミティヴでシンプルな「何か」だった。

年を経て様々な「教義」を学び、それとともに考えることがどんどん複雑にはなっていった。
なっていきはしたけれど失ったものも多かった気がする。
もっとシンプルに「何か」を尊ぶことを思い出してもいいのかもしれない。


"Pig" by Vai

# by radi-spa.horie | 2016-10-30 12:13 | 人間 | Comments(0)
2016年 10月 27日

スタートレックBEYOND

c0057602_21303350.jpg前評判ではね「ジャスティン・リンでスタートレックの機微を描けるのか」なんて心配されてたけど、そりゃそんな心配いらないよね。
それにしても今回は配給会社の売り方が悪すぎた。
トレッキーが求めてない「ハイスピードアクション」なんてとこを前面に押し出して(そりゃジャスティン・リンだからわからなくはないけど)売っちゃうもんだから全然触手が動かないもの。
多分スタートダッシュ悪かったんじゃないかなぁ。

そんな心配もなんのその。

めっちゃよかったです。
いわゆる「ケルヴィン・タイムライン(っていうかそれはもう公然の事実になったのね・笑)」の前2作をちゃんと踏襲しつつもジャスティン・リンのカラーである男臭いドラマやスピード感のあるチェイスも入れつつ、スタートレックとして押さえるべきところはちゃんと押さえた心憎い内容になってます。

脚本にスコッティ役の多才なサイモン・ペッグ(スターウォーズファンでトレッキー)が入ってることもあってトレッキーが納得出来る脚本になりつつ、それ以外の人もちゃんと楽しめるストーリーでなによりわかりやすい。
そういう意味ではTOSのファンもそれ以降のシリーズのファンもちゃんと楽しめる(なにしろ100年前のUSSフランクリンが出てきちゃうからね)し、先日亡くなったレナード・ニモイについてもちゃんと「ミスター・スポック」としてドラマがあるし、スタートレックはJJエイブラムズのからしか知らないって人もちゃんと楽しめる。
素晴らしい。

BGMもバッド・ロボット・プロダクションズといえば、のマイケル・ジアッキーノの「残らないのにちゃんと煽る」スコアでたまらなくよかったし、ジャスティン・リンらしい歌モノの選曲や前々作で使われた楽曲をいいタイミングでぶっこんでくるあたり「ワイルドスピード」で見せたストリート系へのセンスを見られてたまらなくいいです。

惜しくらむはつい先日事故死したアントン・イェルチンの遺作となってしまったこと。
今作でもTOSのチェコフを思わせる好演を見せていただけに非常に残念です。
今後のチェコフ役はどうすんだろ。
第4作もプロダクションは決定してるだけに気にはなります。

変なセックスシーンも妙な哲学を振りかざしたところもないのでデートムービーにもぴったりですが、前作・前々作を復習してからのほうが楽しめるかも。

# by radi-spa.horie | 2016-10-27 21:30 | 映画&舞台他 | Comments(0)
2016年 10月 25日

映画館の暗闇の中で

c0057602_97582.jpg 今に始まったことじゃなく
 若い頃から
 映画を観てるとしばしば
 作品の内容に関係なく
 自分の「死」について考えてしまうことがある
 それは恐怖以外のなにものでもなく
 意識して考えないようにしないと
 作品の内容が頭に入ってこないほど
 暗いからなのか
 没入する能力が低いのか
 よくわからないが
 その存在が近くなってきた最近は
 余計に頻度が高くなってきた気がする

# by radi-spa.horie | 2016-10-25 09:07 | 人間 | Comments(0)
2016年 10月 23日

Perfume 6th Tour 2016 COSMIC EXPLORER Dome Edition 大阪Day2

c0057602_10105439.jpg5月の末にね、福井へ赴いたのも遠い昔。
そういえばまだその時には虎徹がいなかったなと思うと「COSMIC EXPLORER」と銘打ったライブツアーは北米ツアーもはさみ思いの外ロングランになってるよねぇ。
その間にもいろんなお仕事で頑張るPerfumeさんたち。
カラダ大丈夫かしら、と心配になります。

そんな心配もどこ吹く風、チームPerfumeさんはすごかったです。
正直「あの大掛かりな大道具を使った演出をどうリファインするのよ」と思ってました。
まぁでも大きい会場で彼女たちを見るのもいいな、と思ってました。

大間違いだった!

あの大道具たちがあのチームにかかると単なるパーツでしかないのを思い知らされました。
セットリストも演出も。
いつもMCで噛むあのコのパワーも(自分で「宇宙から来ました!」って言っちゃってた・笑)。
もう謝ります。ごめんなさい。
詳しくは書けないけれど(笑)

あとね、なんか何度もライブに足を運んでて今回ほど「彼女たちが大人になった」ことを感じたことはなかったです。
のっちがことあるごとに口にする「もう28歳なんでね」って言葉がそうさせてるのかもしれませんが。
3人ともが大人の女性の雰囲気を醸し出してきていることは間違いないです。

そんなわけで残る名古屋・福岡公演に参加される方々、お楽しみに!
なんだか色々言いたいことあったけど、わかんなくなっちゃった(笑)

# by radi-spa.horie | 2016-10-23 10:42 | 映画&舞台他 | Comments(0)
2016年 10月 22日

ハラダイス2016

c0057602_100336.jpg

毎回毎回自分の中での発見もあるイベントですが。
「やっぱりマルヤマハラダイス」と銘打っただけあって、来場者・キャスト・スタッフすべての「だよね」感が大きかったなぁ。
自分的には色々考えるところもあって。
おじさん、「また来年!」って言っちゃってたなぁ(笑

# by radi-spa.horie | 2016-10-22 23:59 | 映画&舞台他 | Comments(0)
2016年 10月 20日

空想レストランSeason3 #10&出張版2

c0057602_22165451.jpg

いよいよ!Season3も最終回!
ということで6月10日に幕を閉じた「カレー屋ホリエ亭」のクロージングイベントでの様子と、後日収録したそのグダグダ感を言い訳する後半を10回目として聴いていただきます。
言い訳が言い訳になってないぐらいグダグダ(笑)
なんだこれ。

そしてそして、店長ユージが主催する音楽イベント「MUSIC ENERGY」での出張リアル空想レストランでのドタバタを「特別出張版2」としてお送りいたします。

では、張り切ってどうぞ〜〜!!!

空想レストランSeason3 #10はこちら
リアル空想レストラン特別出張版2はこちら

# by radi-spa.horie | 2016-10-20 22:23 | 放送 | Comments(0)
2016年 10月 18日

エサのこと

c0057602_1712534.jpg
朝の牛丼屋っていきおいスーツ姿のサラリーマンが多くなるんだけど、
いいトシのちゃんとしたスーツ着て高そうな時計したおっさんが
背中丸めてヒジついて食べてるのを見るとがっかりする。

「食事」なのか「エサ」なのかは食べてる人自身が決める。

口にしてるのが「エサ」なら動物と同じだ。

# by radi-spa.horie | 2016-10-18 17:02 | 人間 | Comments(0)
2016年 10月 16日

縛るハナシ

c0057602_11153583.jpg「男が女を愛しいと思う。女が男を愛しいと想う。その気持ちに名をつけて呪れば恋」(夢枕獏著「陰陽師」より)

いきなり何のハナシを始めたんだ、と思ったでしょ?奥さん。
いや、何だか最近よくそう思うことがあって。
いやいやいやいや、別に恋してるとかそういう色っぽいハナシじゃなくてね。
まぁ一年中恋はしてますよ、ホリエは。そういう体質だから。
今回はそれは関係なくて。

人ってね、元来ナマエという呪(しゅ)で縛りたがる生き物だと思うんですよ。
何にでもナマエをつけたがる。
ホリエが苦手な広告屋さんなんて「ナマエがない」ことを許さないでしょ?
ナンでもかんでもナマエをつけちゃう。

それとは逆にね。
身近にそういう人が多いんだけれど。
好きな人が作ったモノって無意識にナマエをつけたがらないのね。
別にその人のことを何とも思っていない人が作ったものって平気で「チョコレート」って呼んじゃう。
でも大好きな人が作ったモノって「チョコレート的な何か」であって単に「チョコレート」って呼びたくないって人多いんじゃないかしら。
だから知らない人が見たら「ああ、おまんじゅうね」と思うモノに対してでも「すごい美味しいフワフワしたやつ」とか漠然とした呼び方してたら、その人はそのおまんじゅうを作った人のこと好きなんだと思う。

でもそれは素敵なことで。
それこそ広告屋じゃないんだからモノにナマエなんてなくてもいいと思うわけ。
いや別にホリエがモノのナマエを思い出せないことが多くなったから言い訳してるんじゃなくてね。
可愛いじゃない。
「大好きなあの人が作ったなんか素敵なモノ」って。

だからね、なんでもカテゴリーに分けてシンプルに名前をつけて縛るのはよしましょうよ。


"Crazy Little Thing Called Love" by Queen

# by radi-spa.horie | 2016-10-16 11:44 | 人間 | Comments(0)
2016年 10月 15日

空想レストラン!

c0057602_23252860.jpg

え!?前の投稿からもう1ヶ月以上経ったの!!?
みたいなね。
まぁバタバタ忙しくしてたといえばそれまでなんですが。
「心を亡くす」と書くから忙しいって言うたらあかん、なんてしたり顔で言う人いてはりますが、ホンマに心亡くすぐらいバタバタやってんもん、しゃあないですやん。

と、思いっきりサボってた言い訳はこのぐらいにして。

久々のアップでございます!
とはいえ収録はもう2ヶ月以上前!
店長やバイトに怒られるわ!(笑)
ということでがんばって2エピソード+おまけのコーナーを一挙に。

もうなんだか自分たちで「中だるみ」を自覚している雰囲気のあるSeason3 #8は「休業編」と題してお店を休みにした空レスの3人が繰り広げるいつもの倍ぐらいユル〜いトークとその1.5倍増しでユルいおまけのコーナー、そして実質Season3最後の調理となる#9は「二味豚丼」なるものに挑戦した豚バラ大好き人間たちのとりとめもないヨタ話とSeason4の内容に関するスタッフ会議を公開するというとりとめのなさもとい斬新なエピソード!(笑)

そんなあれやこれやをまとめてどうぞ!

Season3 #8はこちら
Season3 #8のおまけのコーナーはこちら
Season3 #9はこちら
Season3 #9のおまけのコーナーはこちら

よろしくお願いしま〜〜〜〜〜〜〜っす!!!!!

# by radi-spa.horie | 2016-10-15 23:44 | 放送 | Comments(0)
2016年 09月 10日

Concentration

c0057602_435063.jpgその〜、なんだ、奥さんね。
自分の年齢のハナシするのはあんまり好きじゃないんだけれど、このところね。
もう五十路も見えてきたこのトシになると、集中力が長い時間保たなくなるのね。
今日もね、演劇の通し稽古でね、昼から夜にかけて3回通しとかやるともう目はショボショボするしアタマはぼんやりするしね。
パート稽古とかの部分部分のリハは極度に脳みそ使いながら進めるからお腹すくんだけれど、本番に近い状態の通し稽古はどちらかというか集中力と瞬発力の両方を求められるから脳みそより体力寄りの部分を酷使するので帰宅してちょっと呑むとこんな感じでね。
音源の修正とかデータの整理とかしなきゃいけないことあるからグッタリしてるヒマないんだけれど、しんどいなぁ。
まぁ大人だからしなきゃいけないことはするけどね。
プラグの絶縁を急遽しないといけないとかもう重なっちゃうとホントしんどい。


"Isobel" by Björk

# by radi-spa.horie | 2016-09-10 23:10 | 日記 | Comments(2)
2016年 09月 06日

君の名は。

c0057602_13203292.jpg随分と前、「ほしのこえ」を観てからその作品が気になってた新海誠監督の新作ということで。
正直、監督自身がアニメーション制作のほとんどを行った「ほしのこえ」が短いながらもいろんな意味で衝撃的だったので、それに続く作品群は個人的にそれを超える印象を得られていなかったけれど。
今作はそれに並ぶものになりました。

音響監督に山田陽氏が入っていて台詞が綺麗に聞き取れたのも一因かもしれない。
キャラクターデザインに安藤雅司氏が入っていてキャラクターの描かれ方が好みだったのも一因かもしれない。

それ以上に脚本のまとまり感や映像の美麗さが新海作品の中でも群を抜いてる気がしました。
映像効果もそうなんだけれど、長野出身の監督自身がこだわったのであろう飛騨の田舎町の景色や風土もいい。実際にそこを知ってる人が「ここがいいんだよねぇ」と思う景色を切り取ってるというか。

やっぱり青臭いハナシ好きなんだよね。結局。


"前前前世" by RADWIMPS

# by radi-spa.horie | 2016-09-06 19:20 | 映画&舞台他 | Comments(2)
2016年 09月 02日

新しい脚

c0057602_4363015.jpgもうここ何年か(というか20年近く)徒歩、公共交通機関、自家用車という三択だったんですが、久方ぶりに自転車を導入しました。
色々考えてドッペルギャンガーってメーカーの「ロードヨット」ってラインをチョイス。
虎徹のキャリーバッグがそのまますっぽり入るサイズのカゴをつけてもらいサドルも大きいものに換装、ペダルのストロークも長めのものに付け替えてもらいました。
さらにちょっと重めの荷物もいける荷台を発注中。
完全にユーティリティーバイク仕様。

もうそろそろ自転車が気持ちいい季節。
特に夜は。

でもやっぱり自分が自転車に乗る立場になっても「危ない自転車」は危ない。

# by radi-spa.horie | 2016-09-02 10:40 | 日記 | Comments(2)
2016年 08月 16日

シン・ゴジラ(ネタバレしてます)

c0057602_21232714.jpgなんだかね、結局この忙しいのに3回も観ちゃったんだけれど、感想を書く気にならなかったのは、

「オタクっぽい人たちが変な盛り上がり方してるから」

なのね、ホントのところ。
別にどんな感想持とうと勝手なんだけど、なんだかもううんざりで。
あさっての方向にとんでもないテンションの上がり方で盛り上がっちゃってんのを見ると、なんか下がっちゃって。
マッドマックスの時もそうだったなぁ。結局3回観に行ったのに感想書けてないや。

やっとTLでもなんとなく落ち着いてきたのでそろそろいいかな、と思って。

あれね、ひと言で言うと「庵野秀明映画」です。
なのであの監督の他の作品が苦手だった人には完全にダメな映画。
実は(というか知ってるか・笑)ホリエは庵野ファンなのでサイコーだったんですが。
監督がやりたいことを思う存分やってます。

「監督(アーティスト)がやりたいことをやりたいようにやる」
というのはどういうことか。
「プロデューサーがものすごく頑張ってる」
ってことなんでしょうね、きっと。

おそらく東宝の大看板である「ゴジラ」なんて、プロダクションの時点から上から下から様々な横槍が入ったことは容易に想像できるし、そんな中でも(まぁご本人に言わせりゃまだまだかもしれないけれど)好きなように映画を撮れたっていうのは、いかにプロデューサーが堰き止めてたかってことなんだろう。
それがすごいなぁ、というのが観終わってからすぐの感想。

そう、そんなことを考えてしまうほど感情移入ができない(褒めてます)作品です。
登場人物の誰も自分とは共通の何かを持っていない。
人物のそれぞれをそこここで掘り下げて群像劇にもしてないからね。
もうそういうのしんどいんです。
背負ったバックボーンとか複数人数分観せられた日にゃそれだけでお腹いっぱい。
そんなこともなく、淡々とドライにストーリーは進むんですが、独特のリズムとスピード感と様々な工夫で意外と(笑)殺伐とすることなく最後まで観れます。

描かれている登場人物はそれぞれが実務的で、ある意味リアル。
メイクが普通の人のメイク(石原さとみ以外)だったり、衣装がビミョーに身の丈にあってない吊るしっぽい衣装(石原さとみ以外)だったりして面白い。

そんな中、石原さとみ嬢の変な英語を使う(笑)日系の役どころが「逆コミックリリーフ」というか、映画全体に流れるともすれば殺伐となりがちなテーマを若干軽くしてくれてる気がします。
なんだか映画好き(というかエヴァ好き・ゴジラ好きなんだろ)のオタクさんたちの中には今回の石原さとみを酷評してる人もいるようだけれど、あれなかったらホンマに「庵野マニア映像」になりかねないからね。
あそこが一番東宝っぽいといえば東宝っぽい。だからオタクの皆さんがお好きな「庵野映画」っぽくないと言えば言えなくもない。
「監督はスタジオ側からねじ込まれてキレてたんじゃないか」なんて監督にも石原嬢にも失礼なこと言ってる人いるけどホリエはそんな風には思いません。
あそこまで好き勝手やった監督がそこだけ譲歩したとは思えないし。

で、大筋のストーリーはエヴァです(というか庵野アイデア原初の円谷作品のニオイも・笑)
それもエヴァが「兵器」として描かれているTV版で言う第伍・第六話のラミエル戦、いわゆる「ヤシマ作戦」の部分。
今回の作戦名は「ヤシオリ作戦」(もうそういう「モノ知ってる感じ」がオタクっぽいんだけれど・笑)
エヴァこそ出てこないものの、得体の知れない絶対的な存在であるゴジラは使徒そのものであり、それに対抗するのは人類の英知と日本国中から集結させた力っていうところがそのまんま。
畳み掛けるようなセリフのやり取りや、兵器マニア(監督本人もミリタリーオタクみたい。仕事で目にした「男たちの大和」の艦橋ミニチュア撮影の現場写真に嬉々として「見学」してるのん写っちゃってたから・笑)しか興味のない事柄にいちいち付く太い明朝体のキャプション(実はそれもオリジナルがあるんだけれど)もエヴァそのもの。
それを考えると「ああ、あの監督はやりたいことひとつなんやな」と思わされます。
全くブレてない(笑)

そういえば、ゴジラが初めて口から放射熱線(?)を吐くシーンなんて映画「風の谷のナウシカ」の巨神兵のシーンそのもの(庵野秀明が原画を担当・その後も実写で「巨神兵東京に現わる」を企画、樋口真嗣監督でジブリが短編映画を製作している)で、どこかでクシャナが「薙ぎ払え!」って言ってるのかと思ったもの(笑)

劇中、行方をくらませた教授が残した言葉「私は好きにした、君たちも好きにしろ」っていうのは監督の言葉なんじゃないかと。
だってあれこれ言われてるけど、あんまり深い意味なく監督がやりたいことをやった結果できた作品だと思うし。

あ、あと建機マニアにも楽しめる内容になっております。
各社の高圧ポンプ車が一堂に会し楽しいです。マニアのみなさん、ぜひ(笑)

# by radi-spa.horie | 2016-08-16 12:23 | 映画&舞台他 | Comments(6)
2016年 08月 07日

気まずさ

c0057602_23373948.jpg
たま〜にね、京都市交通局さんのやらはることにね、なんだか違和感を感じてちょこちょことつぶやいたりしてるんですが、多分ね、京都市交通局の人たちって京都の公共交通機関を利用してない人たちじゃないかと思う。
現場と会議室の乖離なのかとも思ったけれど、そうじゃないみたい。
バス停のベンチのさ、座る側からしか時刻表見えない状態に掲示したら、時刻表見る時にベンチに座ってる人と向かい合わせになるやん?
それも座ってる人と立ってる人やし微妙な向き合い方になるやんかいさ。
あれ別に向こう側に掲示したらええハナシちゃうのん?と毎回思うのはホリエだけ?
それともあれか、人と人とのコミュニケーションを促進するようにそうしてくれてんのかな?
それはそれでやり方考えてもらわんと。


"少女トラベラー" by 9nine

# by radi-spa.horie | 2016-08-07 23:50 | 人間 | Comments(2)
2016年 08月 04日

過剰反応

c0057602_2391348.jpgどんなことでも「すっげぇええええええ〜!!!」とか大きい声で言われるとうんざりする。
すげえかどうかは自分で判断するから小さい声でいいよ。
その前にはしゃいで押し付けないでよ。

# by radi-spa.horie | 2016-08-04 02:41 | 日記 | Comments(0)
2016年 07月 31日

クラスタ傾向

c0057602_652425.jpgご存知の方も多いかと思うんですが、ホリエは去る7月7日をもってfacebook、mixiをやめました。

まぁ理由は色々あるんで一概に「これ」とは言えないんですが、大きな理由のひとつに
「仲間感が強すぎるのが苦手」
っていうのがあります。

「仲間感強いのはいいことじゃん」と思われるかもしれませんが。

こういうのってホリエだけなんかなぁ。
こう、同じ趣味嗜好やライフスタイル、職業なんかを持つ仲間同士の集団が持つうっすらとした「排他意識」が苦手なんですね。
その趣味嗜好を後から持った人間が入りづらい感じ。
もしくは違う職業の人間が干渉しづらい感じ。

わかってもらいにくいかなぁ。
例えばテニスを初めてやる人が、練習コートに立った時に隣のコートのテニスサークルのやつらから向けられる視線の感じ。
余計にわかりにくい?(笑)

「そんなの、自分が好きだったら気にせず飛び込んでいけばいいじゃん」なんて意見もあるけどね、そんなことができるほどホリエは肝っ玉すわってなくて。
実際Perfumeにハマってから初めてライブに行くのにものすごく時間がかかったのはそういう性格も災いしてる(笑)。すぐ動いてたら「ディスコ!ディスコ!ディスコ!」とか行けてたかもしれないタイミングだったのに。

それはともかく。

気になってるカフェに思い切って入ったら、常連さんと店主が仲よさげに談笑してて「いらっしゃいませ」とも言ってくれなかったりするとそのまま帰っちゃう。二度と足が向かない。

長男で初孫でどこへ行ってもウェルカムな環境で育ったから、っていうのもあるのかなぁ。

最初にハナシに出たmixiなんかはモロその傾向が強いSNSでしょ?
フォーラムと言えば聞こえはいいけど、あれ要はそういうことじゃん?
オタクを否定するわけじゃ決してないけど、正しいオタクには「趣味嗜好が一緒なら誰だってウェルカム」って姿勢が大事だと思うの。
もうなんだかひどいフォーラムになると「ニワカは黙っとけ」的な雰囲気があって感じ悪かったなぁ。

逆にfacebookのグループもある意味「ウェルカム過ぎて」しんどかった。
そのグループに「入れられ」ちゃったが最後、自分に全く関係ないコメントについてまで告知が来る。
「誰それさんの記事に誰それさんがコメントを」みたいなの。
中学生並みに自意識が過剰なホリエにとってはアイデンティティを否定されてるようにしか思えなくて。
「いや、オレ誰それさんちゃうし」と毎回思ってた。別にその誰それさんが悪いわけじゃなくてね。

特定の職業でやたら盛り上がってまとまっちゃう感じも苦手。
地域的な差はあるかもしれないけれど。
特に文化人系(笑)の人々に多いけど「オレたちだけでなんかやろうぜ」みたいな盛り上がり方するのがホントヤだ。
かと思えば自分たちに都合のいい人間は見境なく引っ張りこもうとするでしょ、そういう人たちって。

そういえばガチガチのスポーツ系の人々はウェルカムな感じあるよね。
そういう意味ではテニスサークルやスキー同好会なんてのは「文科系スポーツクラブ」なのかも(笑)
ファッションとしてしか捉えてないから正しいオタクになりえないというか。

ま、全てにおいて中途半端、広く浅くしか物事を捉えられないホリエだから感じるムダなよしなしごとかもしれないね。


"Extream Way" by Moby

# by radi-spa.horie | 2016-07-31 07:47 | 人間 | Comments(2)
2016年 07月 22日

どっちがモンスターだよ。

c0057602_1554123.jpg突然の事でびっくりしたんやけど、「ポケモンGo」っていうのに日本国中夢中になりつつあるんやって?
スポーツ系イベントの時も毎回思うけど、みんなそんなにポケモン好きやったっけ?
全く興味ないホリエがおかしいのか??

完全に歩きスマホが増える原因にしかならん気がするけど、これって海外とかなら任天堂を相手取って訴訟問題とかになるケースやんな?
子供なんか自分のやってる事にしか注意が向かんから絶対に事故になるよね。
そんなんで加害者になりたくないわぁ。

加筆:
なんだか「ポケモンGoの何が悪いのか」なんて明後日の方向にお門違いな怒りを向けてる輩が散見されるけれども、悪いのはポケモンじゃなく交通法規も社会規範も無視して前も見ずにフラフラとつっこんでくるお前たちなんだよ。

"Scary Monsters(and Super Creeps)" by David Bowie

# by radi-spa.horie | 2016-07-22 15:58 | 日記 | Comments(0)
2016年 07月 19日

9nine LIVE 2016 BEST9 Tour

c0057602_152073.jpg

ご存知の方も多いかもしれませんが、ホリエはPerfumeのあ〜ちゃんの実妹・ちゃあぽん(本名:西脇彩華)が所属する5人組のガールズユニット・9nine(ナイン)も大好きでね。
ん?5人なのにナイン?って思った?それはまたあとで。

元はと言えば2年前の「Perfume Fes!!」で両グループが対バンした広島公演を見たのがきっかけ。
その時はある程度予習代わりに彼女たちのPVを観た程度だったんですが、もうね、生の姿を見ちゃったらダメね。姪っ子が5人増えた(笑)

そんな9nineには女優の川島海荷ちゃんもいましてね、いましてねというか事務所的には「女優の川島海荷がいるグループ」として売ってる部分もあって。ファンとしてはそんな事どうでもいいんですが、やっぱりね、知らない人にとってはわかりやすいんでしょうね。

そんな川島海荷こと「うみにー」がこの度女優活動に専念するという事で9nineを脱退する事になりまして。
実はこのグループ、最初は9人組から始まって以後様々な紆余曲折を経て6年前に今の5人に。
うみにーは9年前(!)に加入して以来、女優さんとの二足のわらじで頑張ってたわけ。
そんな彼女も22歳。
9nineを続けながら女優業を成立させることの難しさを痛感していたんでしょうね。
両方が中途半端になってしまいかねないし、自分のメンタル・フィジカルも限界にきてたのかもしれない。
現に最近リリースイベントなんかでは「今回はお仕事の都合で川島海荷は欠席です」なんてことも少なくなかったし。
それでもよく頑張ってたと思う。女優としてのスキルも上げて、アイドルとしての9nineのフロントマンとしての役割も貫禄ついてきてたし。

もちろん事務所的にもメンバー的にも受け入れるのに時間はかかった思う。
本人もものすごく悩んで出した結論だろうし、「解散」という言葉も出たんではないのかな。
でも「卒業」という方向性を選んだのは残る4人のチャレンジ精神の表れでもあるし、9nineを大事にしたい、という気持ちの表れでもあると思う。
なので4人になった「新しい9nine」も女優・川島海荷も変わらず応援していこうと思います。

そんな5人での9nineの最後のライブ。
おりしも先日発売された初のベスト盤「BEST9」を引っさげた東名阪のラストライブ。
ベスト盤に収録された曲はもちろん、アルバム曲やあまりライブで披露されないレアな曲たちも織り交ぜて、うみにーがMCで言っていたように「9nineの王道のライブ」でした。
5人揃ってのMCでちゃあぽんがグッときちゃった途端、うみにーが耐えきれずに後ろを向いちゃったのを見たらこっちまでグッときちゃってね。
そんな中、グループ最年長のうっきーこといつもはオチになりがちな佐武宇綺氏が「最年長らしく泣かずに最後まで見送りたい」なんていいことを言うもんだから、もうダメ。おっちゃん泣いちゃう。
そんな、最後まであったかいライブでほっこりしました。

いいライブをありがとう。
海ちゃん、おつかれさまでした。

# by radi-spa.horie | 2016-07-19 23:00 | 映画&舞台他 | Comments(0)
2016年 06月 14日

お礼とご挨拶(長文)

c0057602_1437544.jpg

グズグズ考えてて遅くなっちゃいましたが、改めて皆様にごあいさつとお礼を。
そしてカレーに対するエクスキューズを「全て終わった今」だから。

去年の7月から1年間にわたって毎週金曜日のお昼に出店させていただいていた「カレー屋ホリエ亭」を先日2016年6月10日に終了させていただきました。
お越しいただいた皆様はもちろんのこと、直接間接関わらず支えてくれた様々な方、「魔法にかかったロバ」の代表・山崎君を始め事務局のみなさん、本当に本当に本当にありがとうございました。

思えば日替わり店長の店「魔法にかかったロバ」の代表・山崎君にお誘いいただいて、最初はおっかなびっくりで探り探り始めた「商売」でした。
実はね、ホリエはバイトも含め飲食業に携わったことは一度もなくてね。
そんな人間が週に1回とはいえできるのだろうかという不安もなくはなかったわけで。
だってたまにフードでヘルプに入るとかってレベルじゃないじゃないの。
週に1回ってことは毎週毎週メニュー考えないと(トッピングを毎週変えてたからね)いけないし。
その上「商売」ってなると「美味しい」以外にももちろん「ペイする」っていうことも大事だし。

そう、ホリエが一番苦手なこと。

「原価を考える」(笑)

いや、全然笑い事じゃなくて毎週カレー自体の原価にトッピング、食前の冷たいスープ、付け合わせのキャベツや大根の甘酢漬け…。
特にスープは定量をつかむまでカレーと同じぐらいのコストをかけちゃったこともあってそういう意味では大失敗だったこともありました。

プラス、始めてしばらくした頃から始めた「昼呑み」パターン。
毎回定番のキャロットラペを含め3種類のおつまみを「おつまみプレート」としてお出しするようになるとメイン以外にも毎週メニューを考えることになっちゃって、やりたくて始めたものの慣れるまでは時間的にもコスト的にも自分の首を絞める結果に(笑)
とはいえ、せっかく昼から呑んでもらうんだからちょっとでも美味しいものを、なんて思っちゃってねぇ。コストを下げるために手間をかけると時間的に圧迫されちゃうし。そういう意味では、よく笑い話で言ってましたが「週7日のうち仕込みも含め2日間カレー屋に使ってるからほぼカレー屋」な状態でした。
後半はスイーツもやりだしちゃったし、コーヒーはハンドドリップで出してたしそりゃそんなことしてれば時間かかるわな。

あとはまぁ、「カレー屋ホリエ亭」と銘打った看板を表に掲げてるのに店に入ると「昼呑み」と大きく打ち出しているので全く事情を知らない飛び込みのお客さんにはナゾな思いをさせたと思います(笑)ごめんなさい。

そんなホリエ亭でしたが、結果的には常連のお客様もあり、飛び込みのかたもあり、特に昼呑みを始めてからはヒマですることがない、ということがなく楽しい時間を過ごさせていただくことができました。
それが一番ありがたかった。

私事ですが、父親が亡くなったりして急にお休みをいただいた後、変わらずに顔を出していただいた皆様には感謝です。
メンタルはかなり支えられました。いや、ホント。

で、肝心の「カレー」なんですがね。

普段からカレーが好きで自分でもいろんなタイプのものを作るし、あそこの店が美味いと聞くといそいそと出かけて行ったりもしてました(というかしてます・笑)
ホリエが若い頃はいわゆる欧風のカレーが主流で、今のようにインド料理屋やカレー専門店なんてあまりありませんでしたが今はね、いろんな種類のカレーが目白押しで楽しいね。

でもね。

ホリエがトシ食ったせいなのか(認めたくないけど・笑)今流行りのたくさんのスパイスを使ってシャープな辛さや香りや風味を追求したカレーはね、自分が毎日食べたくなるって感じにはならないから出したくなくて。
さりとてフツーに具沢山のいわゆるお母さんカレー出しても仕方がないし。
インド風カレーはインド料理屋さんがすぐ近くにあるから(笑)勝負にならないし。

ご存知の方は少ないと思いますが、実は2015年の7月からホリエ亭を始める前の月・6月の18日にプレ営業として(なんせ自分一人で出店ってのが初めてだってこともあって気を使ってもらっちゃって)カレーを出す店を単発で出させてもらったんですよね。
その時は悩みに悩んで以前来客の折に出して好評だった「八丁味噌カレー・厚揚げパニール風」を出しましてね。
その時は「毎回違う味のカレーを出す」なんて無謀なこともチラッと考えていたんです。
すごいね、我ながら(笑)
ある程度好評はいただいたんですが、近しい人間の「食べて美味しいと思ったのに次来たら全然違うカレー出てきたらがっかりするかも」という言葉に一念発起。「ホリエカレー」を作る、という方向に舵を切ったわけです。

それからレギュラー出店までの2週間ほど、カレーのことばかり考えてました。

今の年齢の自分が作るカレー。
毎週食べてもらえるカレー。

何度も何度も試作したために冷凍庫は残りの試作品でいっぱいになっちゃって大変でした(笑)

今だから本当のことを言うとレギュラー営業の最初何回めかまでは味が一定しなくて何度も店頭で調整しながらお出ししてました。
その後も材料の違いやちょっとした状況の変化(気温とかね)かなり味が変わってしまったりしてヒヤヒヤしたこともありました。
そうそう、1度は作ったものを全て廃棄したこともありました。あれはイタかったなぁ。

そんな中で自分のレシピを数値化し、使う材料の産地を一定化することでなんとか着地点を見つけたような感じで。

そうしてできたのが「ホリエカレー」でした。

多めの昆布出汁と鶏ガラの出汁をベースに玉ねぎとトマトピューレをメインにしてホールのクミンシードを始め、できるだけシンプルなスパイス構成でサラサラと食べていただける「とんがってない」カレー。
油も少量のマカダミアナッツオイルと最低限の量のバターのみ。
そんな「お茶漬けのようなカレー」にようやくたどり着けたのはレギュラー営業開始の直前でした。

ただ毎週何かしらの変化をつけたい。
それでトッピングを毎週変える、という方法をとったんですね。

でもそれがまた自分の首を絞めた(笑)
カレーソースの味がサラリとしていたがためにトッピングの味に左右されすぎる、ということがありまして。
特にソースに直接入れるタイプの具(ひよこ豆とか)や揚げ物とかが顕著で。
よくお客さんに「カレーのレシピ変えた?」って言われたもんです。
出汁の風味がガラッと変わっちゃうこともあって。
で、「水分を少なめに作ってトッピングに合わせて現場で加水率を変える」という苦肉の策(笑)を考え出しました。
ウイスキーを飲む時に加水率を変えると味わいが変わるでしょ?あれでふと思いついたわけです。
あっさりとしたトッピングの時はさらっと、肉類を使う時はしっかりめに、酸味があるものの時はさらに辛味を足したりして現場での調整をすることでベースのカレーソースのレシピを安定させていきました。

もう年が明けた頃からはどんなトッピングがこのカレーソースに合うかっていうのも見えてきて、あまり冒険しないようになったんですが、春になって何を思ったか「バナナカレー」なるものを出しちゃいまして。
これがまた終わりがけになって転機に。
なぜかお陰様で大好評。
いつもより多いお客様に気を良くして2度3度やらせていただきましたが、毎回売り切れ御礼。
事務局の広報のサポートもあり、リピートで来ていただけたお客様も何人か。
いや〜、カレーソースに隠し味として入ってるわけでもなくトッピングとして「ドン」とバナナ(もちろんワインソテーにはしてますが)が乗っかってるヴィジュアルは「予想外」といういいのか悪いのかわからない評価もたくさんいただきました(笑)

そんなこんなで皆様に育てていただいたホリエカレーもめでたく終了。
お世辞でも「寂しいです」と言ってもらえるとやっぱり嬉しかったです。
別に料理を止めてしまうとかまほロバを卒業とかってことではないですが、しばらくは自分のためにだけの料理を作りたいです。

皆様、そんなホリエ亭に1年間のご支援をありがとうございました。
またね。

# by radi-spa.horie | 2016-06-14 14:38 | 仕事 | Comments(2)
2016年 06月 09日

運命と呼ぶにも

c0057602_0242738.jpg仕事もひと段落したのでちょっと最近のハナシを。

この前ね、それこそPerfumeさんに会いに福井へ行った次の日のこと。
だから5月の30日か。

前日の大暴れが影響して(笑)体のあちこちが痛くてゆっくりとスタートした日。
午前中は仕事もそこそこに(大人としてどうなの)ウダウダしておりましてね。
昼前に若干の来客があったのでさすがに起きてはいたんですが、そんなボンヤリした頭でね。

ウチの事務所はとあるマンションの奥まった1階エリアにありまして。
「庭」というほどではないんですがちょっとしたスペースがあるんですね。
機材の劣化を防ぐために日光が入らないように遮光カーテンを引いたままなんで、構ってなくてそりゃもう荒れ放題なんですが(笑)

そこからね、なんか聞こえるわけですよ。
「ニャー、ニャー」って。か細い、消え入るような声が。
その庭は近所の野良猫の通り道になってるらしく、時々は母猫を呼ぶ子猫の声が聞こえたりはしてたわけ。
でも今回はちょっと状況が違って。
いつまで経っても鳴き声が止まない。
いつもはしばらくすると母猫が泣いてる子猫を連れて行っちゃうんですぐ声は聞こえなくなるんですが。
「なによ、一体」
と思いながら普段開けない縁側のガラス戸を開けてみると、

「ニャー…、ニャー…」

と消え入りそうな弱々しい声でうずくまる縞模様の物体。
え?これってどういうこと??
と思うヒマもなく自分でも不思議なんですが「それ」を抱き上げて部屋に入れていました。
抵抗することもなく抱き上げられた彼はそれ以降声も出さず、ちょっと震える体を丸めてじっとしていました。

猫なんか飼ったこともないのでどうしたらいいか全く分からず、とりあえず手近にあった常温保存可能品の牛乳を開け目の前に差し出してみましたがノーリアクション。
え、なに、いらんの?ミルクちゃうん??
とうろたえながら関係各所に助けを求め、結局は動物病院で診てもらわないとわからないという結論に達しまして。
あ、その節はたくさんの方々に助けていただきました。ありがとうございます。

そんなこんなで、駆け込んだ動物病院の受付でね。

「で、この猫ちゃんは堀江様が飼う、ということでよろしいですか?」

って訊かれたもんだから

「え?は、はい」

って答えちゃって。
だってそうじゃないの。「いえ、飼いません」って言っちゃったらたぶんそのまま保健所なんでしょ?
せっかくめぐり合わせてホリエんとこへ来ちゃったんだから、そんなの寝覚めが悪いでしょ。
どうも動物病院の先生曰く、発育が悪い(だって推定月齢2ヶ月で230gよ)ので育児放棄されたんじゃないかってことで。
そういえば後日母親であろう野良が連れていた子猫たちは虎徹より随分大きかったっけ。
自然界ではそうやって淘汰されていくのか。

…というわけで(大幅に中略)ウチに来ることになったこのヒトはその日のうちに「虎徹(こてつ)」と名付けられました。
あまりに弱々しかったもんで、名前だけでも強くと思ったんですなぁ。
別に「血に飢え」なくてもいいけれど(笑)できるだけ強くね。

実はね、まぁ改まって言うことじゃないんだけれど、ホリエは若干犬猫アレルギーなんですね。
蕁麻疹が出るとかじゃなくて鼻が反応しちゃう。
それほど重篤じゃないんでちょっと症状が出たら点鼻薬で全然大丈夫なんですが、それは「たまに会う」程度だから大丈夫なわけで。
同居するなんてこと考えてなかったし。
それにホリエは正直言うと猫が苦手。
別にキライってわけじゃないけど能動的に関わろうとは思わない。
しかもウチにはアオさんという熱帯魚の先輩がいる。
そんな人間が猫と同居して大丈夫なのか、と一瞬悩みはしましたが。

多分なんか意味があるよね。
この忙しい時にこんなことって。
こんな状態の人間にって。


c0057602_0243016.jpg
そうしてこいつは今ウチでホリエの寝床を占領したりして、入ったらダメな機材の隙間に入ったりして、朝4時半からエサを要求してホリエを起こしたりして、突然テンション上がって暴れまわったりして、水をなかなか飲まずに心配させたりして、晩酌のアテを欲しがったりして、生きてます。

点鼻薬、常用することになっちゃってるけどね(笑)
ま、一年中花粉に悩まされてる人もいるんだから。

関係各位にはホリエ不在時に預かっていただいたり、色々とご心配をおかけしております。
もうちょっと大きくなったらずいぶんと楽になるらしいので、ホリエのわがままに大きな心でお付き合いいただけると助かります。

あと、虎徹、来てくれてありがとう。

# by radi-spa.horie | 2016-06-09 08:18 | 人間 | Comments(2)