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2009年 03月 08日

Mod is Life

天才テルヤ様が観たくて買ったナビゲーションDVD、「少年メリケンサックはこんな感じ」の中でインタビューを受ける佐藤浩市氏がポツリポツリと言ってた。

「若い頃はロックばっかり聴いてたけど、いつの間にか全く聴かなくなって…。
40過ぎたころからかなぁ、またロックをやたら聴くようになった」

若い頃はレコードに小遣いのほとんどをつぎ込んで、ダビングしたカセットテープを「ウォークマン」でそれこそちぎれるまで聴いた。
仕事を始めてしばらくは「曲を聴く」という行為は「曲を調べる」という行為に為り変わっていった。どんな映画を観ても、テレビを観ても、それこそ街中でふと耳にした曲も「これ使えるかな…」と思ってしまう。でも当時はそれが「カッコイイ」ことだと思っていた。「何聴いても気になってさぁ」って言うのが。

そして(会社での)現場を離れてからしばらく経った。

そんなことがカッコイイなんて勘違いだったのだ。音楽を楽しめないと、曲を「聴く」ことに必死にならないと曲の本質なんて見えなかった。とかく技術者は自分の技術に酔うあまり、「観る側」の心の動きを忘れがち。「こうしたらカッコイイんじゃないか」と技術者が思うことの半分以上は自己満足。アーティストはそれでいいんだろうが我々はアルチザン、職人だ。自分のフェーダーの向こうに、その音を聴いてる人間がいる。

今音仕事生活のメインで関わっている「Magic Radio」や、ひめりんごではようやく仕事を「楽しめて」いる。いい意味で「うまくハマらなくてもいいや」と思える。「その場のノリが大事」だっていうのが本質でわかった気がする。偶然の出逢いが大事なんだと。

今も昔も「会社はキライ、仕事は大好き」。
でもその内容はずいぶんと違う。


"ターナーの汽罐車" by 山下達郎

by radi-spa.horie | 2009-03-08 22:58 | 日記


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