2009年 07月 22日
その昔、ウチのオカンとホリエ自身はえらいアガサ・クリスティーマニアでして。 それもエルキュール・ポアロがえらく好きで、家にある単行本はそのほとんどがミス・マープルでもパーカー・パインでもなくポアロもの。 その当時飼いだした犬の名前も「ホリエ・エルキュール・ポアロ」でした。 なのでポアロものが映画化される(なぜか「映画化」はポアロものばっかりよね?)と親子で観に行ってたことを思い出します。 その中でもホリエが好きだったのがこの「地中海殺人事件」。 今思えばポアロもの以外のクリスティー原作映画でお気に入りの「クリスタル殺人事件」を監督したガイ・ハミルトン作品で、ここでも好みが偏ってたのがよくわかります(笑) ポアロ役が「ナイル殺人事件」と同じピーター・ユスティノフだと言うのも理由だったのかも。 あの丸っこい体型で銀色のヒゲをなでつつ「クレーム・ド・カシス」をちびちびなめるように飲む姿は頭の中で想像していたポアロそのものでした。 「オリエント急行殺人事件」のアルバート・フィニーも慇懃無礼な感じがおもしろかったんやけどね。 そんな思い入れのある作品がDVDで「アガサ・クリスティ・コレクション」として発売されてて、思わず手に取ってしまいました。 いや〜、1974年の作品ですが今観ても素晴らしいです。 まぁ、原作の時代背景もあるんでしょうが美術が、ロケーションが、衣装が何気に豪華でたまらんです。 キャストもジェーン・バーキンやハリポタのマクゴナガル先生役でおなじみのマギー・スミスなんかの「ええ役者」がそろってて、安心して観ていられます。 地味ながらもキャスト一人一人をちゃんと掘り下げてるのも素晴らしい。 「オリエント急行殺人事件」ほどキャスト的なハデさはないけどね。 アドリア海の蒼い海をバックに音楽監督コール・ポーターの代表作「ビギン・ザ・ビギン」が何気な〜く流れると完全にリゾート。 そこここにポーター・チューンのオンパレードでそれを聴くだけでもかなりな値打ちです。 意外と知名度は低い作品ですが、今観ても損はありません。
by radi-spa.horie
| 2009-07-22 22:35
| 映画&舞台他
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