2011年 06月 26日
いろんなことに区切りをつける必要が出てきそうなこれからの半年ほど、自分が選んだ道から全く違う道に踏み出したある人のことを思い出した。 ホリエが音響の仕事を始めた頃、その人はバリバリの役者さんで。 仕事場でも何度もご一緒させてもらったり、自主公演のお手伝いをしたり。 そらぁもう巧くて、それでいてイヤミな感じが全くなくて。 人間的にもサバサバした、非常にカッチョイイニイちゃんでした。 男から見ても。 そんな彼が結婚を機に(多分そうやと思う)俳優の道をスッパリと辞めた。 で、連絡をとることもほとんどなくなった頃。 なぜか某大手ラーメンチェーン店の店長になったというハナシを共通の知り合いからきいた。 正直ホリエは「なんで?」と無責任にも思ったと思う。 「あれだけの役者がなんで?」と。 別にチェーン店の店長が悪いわけじゃない。 でもなんであれだけの才能を捨ててまで、と思った。 結局その人の中では、パートナーとの生活を安定させることの方が大事やったんやろね。 そんなもん、考え方なんやからその人の勝手やねんけど。 余りのショックに「あそこの店におるし、また行ったって」って言われても無理やった。 そんなこんなでそれからもう15年以上経つ。 そんなある日、その店のすぐ前にあるバス停でバスを待つことがあった。 長いこと経ってたから「まさかね」と思って店の中をのぞいてみた。 クルマで店の前を通ることがあっても、敢えて見ようとしてなかったけど。 そんな長いこと経ってたからいてはらへんと思ってた。 厨房にいてはった。 もう最初っからその店の店長やってた風情で、 不条理劇やってた時みたいなシワを眉間に寄せて。 店の若いコに指示を出しつつ、その手は一時も休んでなくて。 役者をやってた頃に負けないぐらいカッコ良かったです。 さすがに勇気がなくてその時は外から眺めるだけで終わったけど。 バスが来るまでの10分ほど、ずっと見てた。 また今度行ってみよう。 ちゃんとあいさつできるかな? "Where The Streets Have No Name" by U2
by radi-spa.horie
| 2011-06-26 23:03
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