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2012年 12月 28日

007 スカイフォール(若干ネタバレ)

007 スカイフォール(若干ネタバレ)_c0057602_1054895.jpg007の映画、っていうとスタイリッシュ、っていうのが定番ですが、今回はちょっと違う。
シリーズ生誕50周年を意識してか、「今までのジェームス・ボンドへの回帰」をメインに据えたような作りになってます。

Mの交代劇や、久しぶりに登場した特殊装備担当Qが若造やったり、マネーペニーが姿を現したり…。
007シリーズを知らん人は全く興味がないであろう事柄ですが(笑)、それらが不自然にならないように作品のそこここに配置されて「古い時代のスパイ」になろうとしている007を浮き彫りにしていきます。

諜報機関MI6やダブルオー諜報員の存続問題、情報戦がメインになった諜報活動を舞台に、意外に「ダイ・ハード」なダイエル・クレイグの活躍がカッチョイイです。
この人、最近気に入って観ている「サタデー・ナイト・ライブ」のホストとしてコントに参加していた時も思ったけれど、演技の振り幅の広い人ですわ。
今回はそれを遺憾なく発揮してシリーズ最初の頃の「男くさいボンド」を快演。
年齢を重ねてフィジカルは心許なくなり、年齢を重ねて「現場仕事じゃない」仕事への抵抗感も増したオジさんボンドが最終的に取る手段は古き良き時代の戦法やったり、往年の名車アストンマーチンDB5(しかもナンバーまでちゃんと「ゴールドフィンガー」の時と同じ「BMT216A」!)やったり。
あのアストンマーチンの登場シーンでニヤリとしたのはホリエだけではないはず。
ちゃんとマシンガン装備車でした(笑)
ああいうのは無条件にうれしくなるな〜。

キャスティング的には出てくるだけでコワい(笑)ハビエル・バルデムや、もう今となってはヴォルデモートにしか見えなくなった(笑)レイフ・ファインズ、今回が最後となるジュディ・デンチなどなど、なかなかにクセものの配役で非常に見応えがあるんですが、中でも特筆は新任Q役のベン・ウィショー。
「パフューム ある人殺しの物語」のあの気色悪い主役(笑)の存在感はどこへやら、飄々としたつかみ所のない新人類を演じております。
堺雅人の若い頃な感じ?大人を小馬鹿にしたニヒルな感じがよいです。

音楽はピアース・ブロスナンの頃から連投していたデヴィッド・アーノルドからトーマス・ニューマンに。
調べてみたらデヴィッド・アーノルドはロンドンオリンピックの音楽製作で今作には関われなかったらしい。
「アジャストメント」でのハードボイルド寄りなスコアや「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」での重厚なスコアが評価されたんかな?
でも今回の作風にはそれがいい効果をもたらしてるような気がします。

ロケ地として軍艦島が使われていたりとか「そういう意味」(笑)でもなかなか満足のいく今作、オススメです。

by radi-spa.horie | 2012-12-28 16:50 | 映画&舞台他


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