2007年 03月 03日
香りで思い出されるものってない? 草いきれの匂いで校庭を思い出したり 卵焼きの匂いで旅行に行った記憶が甦ったり 雨降りのアスファルトから立ち上る匂いで高校の通学路を思い出したり ショートホープの匂いで死んだジイちゃんを思い出したり 時には写真なんかより鮮明に記憶を揺さぶることもあったりして。 そんな「匂い」を題材にした映画なんですが、いわゆる「いい香り」だけではなかったのです。 18世紀、様々な匂いのただ中にあったフランス。 その匂いの表現がグロテスクなほどに生々しく描かれて、ダメな人には結構ダメです(笑)。 執拗に香りを求めるがあまり、自分にしかわからない基準でしか思考できなくなる男の物語。 その行動を目にしてると、「香りをかぐ」という行為がセックスにも似てることに気付かされる。 香りをかいでいる刹那だけの快楽。 その行為には当事者にしかわからない感覚を含んで。 「それ」を保存したい衝動にかられるのもなんとなくわかる。 そのために自分をどこまで駆り立てられるか。 久しぶりに曲を書きたくなりました。 曲と言えば作品中のスコアがこれまたすばらしい。 大きく盛り上がることのない押さえた音演出。 ずっと切ないのは主人公の気持ちの表現か。 あとはエンディングの「???」なビミョーさのバランス?(笑) 異常な主人公を演じるベン・ウィショーは日本ではあまり知られてないけどその表現力はさすが英国王立アカデミーやし、「ハリー・ポッター」のスネイプ教授役でおなじみのアラン・リックマンはシブいし、久しぶりのダスティン・ホフマンは時代物も違和感なくてお達者な感じ。 でもこの作品キャスト的な見どころはレイチェル・ハード=ウッドのウツクシサ。「ピーターパン」の頃のオシャマなお嬢ちゃんな感じもそこはかとなく残しつつも、そらもう白い肌でキレイな瞳で整った造形でカワイラシイ声でなんと魅力的なことか。 これからが楽しみな女優さんです。
by radi-spa.horie
| 2007-03-03 21:07
| 映画&舞台他
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